SIKO FEATURED 特集記事
国内唯一のインライン体制!
玄米用30kg紙袋に特化する山口製造部

シコー株式会社の山口製造部は、山口県岩国市玖珂町にある。 山口製造部は、玄米用30kg紙袋の製造に特化した国内唯一のインライン化された工場だ。印刷から梱包・積み付けまでの工程を一体化し、自動梱包機・自動パレダイザーの導入など高い省人化と生産性を実現している。
紙袋は大きく印刷機、製筒機、底貼機、梱包・積み付けという4つの工程を経て製造される。山口製造部はこれらの別工程を1つのインラインにまとめあげた日本で唯一の工場でもあり、トップクラスの製造スピードと技術を誇る。

日本人の主食とされるお米、そして米袋はお米を包んで輸送するためになくてはならない袋。 一般の人にはあまり知られていないが、米袋は私たちの食卓にとってはなくてはならないのではないだろうか。今回は、この山口製造部の責任者として現場を牽引する重原と、そして広島工場から引き続いて氏家に話を伺った。
山口製造部の特徴を改めて教えてください。
重原:山口製造部はお米の袋(米袋)に特化した工場です。 2014年頃から米袋のみを作っています。
現在は工場自体において省人化にもチャレンジされており、非常に生産性の高い工場だと伺っています。
重原:そうですね。山口製造部には事務所と現場で10名ほどのスタッフがおり、工場として必要な4つの工程を1つのインラインにまとめあげた、ほぼ自動化されているといえる工場です。

重原:ご存じだと思いますが、お米にはシーズンがあります。だからこそお米がある時は当然忙しいし、そうでない時期は手が空いています。ですので、工場としても省人化や自動化していくことで効率的に生産性を高めて袋が製造できるというわけです。

実際にお米のシーズン、工場としてはどんなサイクルで動かれているのですか?
氏家:大体ですが、2月終わりから3月ぐらいにかけて、設備のメンテナンスを行い、徐々に製造を始めていきます。そこから4月、5月とだんだんと生産量を上げていく感じですね。そこからお盆くらいにかけてがピークになります。
そしてお米が終わる頃に徐々に減っていき、10月、11月にはほとんどなくなりますね。
10月から2月くらいは、広島の工場に手伝いに行ったり、手加工品を作ったり、そして機械のメンテナンスをしてお米の時期に備えていく。
重原:稲刈り前には大量の袋が出来上がっているという状態にしなければいけない。
どれくらいの数が製造されているのですか?
重原:そうですね。大体400万袋くらいでしょうか。 基本的には西日本に関しては全て山口製造部で製造しています。おそらく神奈川県の横浜あたりまでは我々がカバーしています。それより北は福島工場ですね。

範囲が広いですね。
氏家:そうですね。でもお米は日本人にとってはなくてはならないものじゃないですか。福島工場と力を合わせて日本全国に届けています。
現場の課題から生まれた日本初の試み。
「封印証紙貼り廃止。作業の簡略化」への挑戦
省人化の中で、新たなことにもチャレンジされているとか?
重原:検査の工程についてですね。米袋は、決められた基準をクリアしたものだけしか出荷できません。検査に合格すると、梱包紙に貼られた「封印証紙」に、検査員の方が判子を押してくださいます。この判子は、米袋100枚につき1枚。押していただく必要があります。
先ほどお話ししたとおり、私たちが製造する米袋は膨大な数にのぼります。ですから、判子を押す作業だけでも相当な負担になるわけです。そこで、検査員の方々の作業効率と、出荷全体の生産性を高めるために、封印証紙を貼る作業そのものを簡略化できないかと提案し、いま取り組みを進めているところです。

その取り組みは日本初だと聞いています。
氏家:そうだと思います。もしかすると、なんで今までやっていないのかと気になる方もいるかもしれません。でも、現場で感じている課題を具現化していくという試みが大事なんです。そういう積み重ねがあってこそですね。検査員の方も長年ずっとともにやってきていますし、少しでもお互いのためになるのであれば嬉しいですね。
山口製造部は、省人化や自動化などシコーの中でも積極的にチャレンジしている工場ですね。そういった取り組みが他の工場にも広がっていくといいですね。
氏家:我々だけではなく、社会課題としても少子高齢化や働く人口の減少など多くの問題があると思います。お客様はもちろん、お米という日本にはなくてはならないものに携わる者としても安定した供給は大事になってきます。
業界の中でも省人化に関しては、かなり進んでいるのではないかと思っています。
実際に省人化に取り組まれている中でどのような成果が出ていますか?
重原:紙の原紙から米袋が出来て、梱包されるまで10分もかかりません。やはり米袋を専門に製造してきましたので、特化した工夫ができることは強みだと思います。それが短納期でも実現できます。実際にドローンで撮影したので、是非見てみてください。
実際にお客様からの反応やお声はありますか?
氏家:米袋は何十年も規格が変わっていません。だからこそ我々も効率や生産性を上げるために省人化や自動化に取り組めています。その中で、クレームや問題がほとんどないということは、良いことだと思っています。お米は毎年できるものですし、安定した供給と品質をご提供できているということは自信にはなっています。
玄米は昔から呼吸をしている。
農家と食卓をつなぐ「紙袋」を作り続ける誇り
近年ではスーパーではお米はポリ袋なんかも店頭では見るようになってきています。
重原:我々の米袋は玄米が入っていることが多いんですよ。玄米は昔から呼吸をしていると言われています。だからこそ紙袋だと空気も抜けますし、長持ちするんですよ。だからこそ玄米は紙袋が使われています。そこから精米して、小分けされて紙袋やポリ袋に入ってスーパーやお米屋さんで私たちがよく見る姿になっていきます。

私たちがあたり前に食べているお米に携わっていると思うと誇らしいですね。
氏家:袋だけあっても仕方ないです。やはりお米を作られている農家さんありきですね。私たちはそのお米を入れる、運ぶ袋を作っています。農家さんとともに食卓にお米を届けています。少しでも多くの人に美味しいお米を食べてもらいたいですからね。