SIKO FEATURED

東日本営業部インタビュー(前編)

漏れないLAB

「漏れない」価値を提供することで、お客様、現場、そしてシコーにとって三方良しの関係を作りたい

「営業はお客様の声を聞くことが一番大事だと思っています」

そう答えるのはシコーの東日本営業部の炭野だ。

2011年に入社した炭野の経歴は少し変わっている。入社後に埼玉の工場に配属され、約9年間製造現場で働いた後に2020年から営業として活躍している。営業としての強みは製造現場の表も裏も知り尽くしていることだ。

「漏れない」を伝える最前線に立っている炭野にシコーという会社、そしてその技術「漏れない」をどう考えているのか話を聞いた。

営業としてお客様の声を大事にしたい
工夫の積み重ねが今のシコーを作っている

まず炭野さんのご経歴を教えてください。

炭野:新卒でシコーに2011年に入社しました。その後、3ヶ月間研修したあとに、本配属として関東事業部(当時)の東京顧客部、いわゆるシコーの関東エリアの営業の配属になりました。ただ当時の事業部長からお客様へ営業するにあたって、製品の作り方や、製品自体がどういうものか知らないと売れないだろうと言われまして、工場へ研修に行きましたね。

今では笑い話なのですが、研修ってどれくらいの期間ですか?と聞いたら3ヶ月から8年の間だと言われました(笑)。

研修先ではどのようなことを?

炭野:研修先は埼玉の工場でした。研修としては、実際に現場に入ったり、製造のお手伝いなんかをしていました。製造計画を組むという製造管理みたいな仕事もしていました。

実際にはどれくらい研修をやっていたのですか?

炭野:9年です(笑)。でも、研修というわけではなく、実際にそこで仕事をしているという感じでしたね。そして、2020年、現在は営業をさせていただいております。

現在はどのようなお仕事をされているのでしょうか?

炭野:袋というのは古くからある業界ですので、新規営業をどんどんかけていくというよりは、既存のお客様に不具合や改善点、お困りごとなどを伺ったり、常にコミュニケーションをとらせていただいて課題解決をさせていただいているというのが主になると思います。

シコーは様々な袋を製造していると思うのですが、営業の皆さんは担当分野なんかはあるのでしょうか?

炭野:比較的分野が分かれているかもしれませんね。例えば、お米の袋、小麦の袋、顔料の袋など袋の形態が内容物によって変わってくることが多いので、ある程度専門性をもっておくほうがお客様の課題解決になっていくのではないでしょうか。

炭野さんは営業先はどれくらいご担当されているのでしょうか?

炭野:担当だけで言うと100社以上ですね。営業スタイルや担当先は人によって異なりますが、担当社数で言えば私が一番多いかもしれません。営業スタイルは本当に様々ですよ。北海道から沖縄まで自分でお客様を見つけるっていうようなタイプの営業もいますし、先輩方から会社を引き継いでいくケースもあります。

シコーの営業方針としては、無茶をしなければ任せてもらえますね。ただ任せてもらえるからこそ、自分で考えていかなければと思います。もちろん相談には乗ってもらえますが、行き詰まった時でも自分なりのやり方を考えていく必要はありますね。

ただ逆に、こうじゃないとだめだということを言われるわけではなく、自分の考えを元にお客様の課題解決ができることにやりがいがありますね。

実際の営業ではどのようなことを心掛けているのでしょうか?

炭野:やはりお客様の声をちゃんと聞くことですね。冒頭にも申し上げましたが、何かお困りごとだとか改善点がないかというのはお伺いするようにしています。当然そのためにはお客様と人間関係を構築していくというのは重要になると思います。

お客様ももっとこう出来ればいいのにとか、こうなったらいいのにということは感じていらっしゃいます。しかし、袋業界は昔からある業界ですので、お客様も諦めているというケースもあるのではないかなと思います。

諦めている?

炭野:昔から袋を使っておられるだけに、これ以上は良くならないとか、ずっとこういうものだと感じていらっしゃるケースもあるだろうということです。特に紙袋は紙と糊で出来ているので。しかし、だからこそ工夫の余地はすごくあると思っています。

その中でシコーの袋の評価はいかがでしょうか?

炭野:お客様からいただく声としては、シコーの袋は「漏れない」とか、品質がいいねと言われることが多いです。実際にお客様からそういった声をいただくととても嬉しいです。ただ、他よりも少し高いね、とも(笑)。

価格は営業としては難しい問題ですね。

炭野:もちろん営業としては値段を下げるほうが買っていただけるというのはその通りなんですが、過去の歴史をみても我々だけではなく業界的にもどんどん値段は下がっていっています。だからこそ、シコーでは自分たちの自信を持った技術をお客様に付加価値として感じてもらいたいと思っています。その上で「漏れない」というのは非常に大事だと思っています。実際に多くのお客様に認めていただいているのは非常に自信になります。

営業的な視点でお伺いします。なぜシコーの製品は品質が高いのでしょうか?

炭野:そうですね。どうしても紙袋というのは業界的には多少は漏れると言うのが普通だったわけです。しかし、一般的には袋が漏れるっておかしいと思う方も多いと思います。私自身も入社する前までは、そう思っていました。

ただ実はあえて漏れるということが必要な袋もあるんですよ。例えばセメントの袋がそうなのですが、空気の圧力で内容物を袋の中へ一気に吹き込んで充填するため、中の空気が抜けないと充填が追いつかず、最悪の場合、袋が破裂してしまいます。つまり「空気の抜けるルート」を作らざるを得ない。しかし、そのルートから微細な内容物である粉末も一緒に漏れてしまうんです。これまでは構造上、ある程度の粉漏れはやむを得ないものでした。

逆に小麦などの食品関係の袋、カーボンブラックなどの人体に影響があるものは絶対に漏れてはいけません。そういったところには我々の袋はかなりご評価いただいていますね。我々は、袋の貼り方や糊の付け方など様々な工夫をしていますので。そういった工夫の積み重ねが今の土台となっていますね。

最近では機械技術の進歩だったりもしていると思うのですが、最新の機械を使えば漏れない袋が作れるというわけではない?

炭野:我々が使っている機械と今一番最新の機械があったとしても、実は袋の作り方や構成の仕方は根本的には一緒なんです。少し細かいお話になりますが、機械で紙袋の底貼り部分の成形をするときには、基本的に糊をどこまでつけるのかということが最も大事になってきます。糊をびっちり付けると当然粉漏れもしないのですが、空気も抜けなくなってしまって充填時に問題が出てしまうケースもあります。また、機械の成形版が糊まみれになってしまいます。紙袋という点においては、我々の技術が一番「漏れない」し、課題の解決になっていると思っています。

「漏れない」けど、空気は適切に「漏らす」というのはすごい技術ですね。

炭野:はい、そうですね。シコーでは最近ナノパーフォレーション(※1)という技術を取り入れています。ナノパーフォレーション自体はもともとドイツの袋メーカーの技術です。その技術は「漏れない」シコーの袋には非常に適しているのではないかと思っています。本来「漏れない」上に特殊な加工で空気を逃がすことができているので、袋本体からの脱気が可能になります。両底袋における充填速度のアップと粉漏れ防止、充填後に空気を含む製品の荷崩れ防止などに期待ができますね。

営業としては、そういう技術もお客様にどんどん伝えていきたい?

炭野:はい、その通りです。以前、お客様に実際にトライアルをしていただいたところ、かなり喜んでいただきました。長い間悩んでいらっしゃったので、とても嬉しかったです。業界的には非常に画期的な出来事だったのではないかと思っています。

※1ナノパーフォレーション
クラフト重袋に微細なピンホール加工を施すドイツ生まれの加工技術。袋本体からの脱気が可能になります。両底袋における充填速度のアップと粉漏れ防止、充填後に空気を含む製品の荷崩れ防止などに期待ができます。ヨーロッパにおいて10年以上に渡り、食品・セメント・ケミカルなど多岐に渡る内容物での実績もある。

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