SIKO FEATURED

密封したい、でも、脱気もしたい。 そんな都合のいい袋、MPB(マイクロパーフォレーションバッグ)

製品特集

MPB(マイクロパーフォレーションバッグ)開発のきっかけ

営業担当:
「お客様よりポリエチレン内袋入りの紙袋で脱気ができないか?って問い合わせがあったんだけど現状ではどんな方法がある?」

製造担当:
「ポリエチレンの内袋に穴を開けるのが多いですね」

営業担当:
「そうしたいんだけど……中身が超微粉末なんだよね」

製造担当:
「そうですか……そうなると空気穴から中身が漏れてしまう可能性が高そうですね」

営業担当:
「内袋に当社のポリエチレン重袋でやっているマイクロパーフォレーション加工ができたらなぁ……」

製造担当:
「………!!それ、オモロイっすね!やってみましょう。題して……」

営業&製造:
「マイクロパーフォレーションバッグ!!」

上記のようなやり取りがあり、MPB(マイクロパーフォレーションバッグ)の作成がスタートしました。

内袋入り紙袋のデメリットを解消する「脱気」方法とは?

PE入りの紙袋は水や空気を通しにくいため「異物混入や湿気を防ぎ、内容物の品質保持能力が高い」というメリットがありますが、同時に「脱気ができない」というデメリットもあります。

そこでシコーは独自の技術で内袋のPEに100ミクロン以下の小さな穴を開け、脱気ができるようにしました。
穴のサイズが100ミクロン以下なので、空気を通すことができますが微粉末の内容物の漏れを防ぎ、また異物の混入リスクを低く保つことが可能になりました。

この小さな穴をMP(マイクロパーフォレーション)とよび、内袋にMP加工を施した紙袋をMPB(マイクロパーフォレーションバッグ)といいます。

MPB開発にあたって

営業担当:
「当社はPE重袋の部門でMP加工の実績がありました。同じように紙袋の内袋PEにも同様の加工ができるのではと考えました。またそのような需要があり、売れる商材になることも感じていました。」

製造担当:
「内袋PEにMP加工をするという試みはいまだかつてありませんでした。製造設備もなく、手探りでスタートしましたが結果として新たな袋を作ることができました。」

営業担当:
「正直なところ内容物が微粉末のため、MPの穴から漏れるかどうか心配でしたがサンプルを試していただき、全く漏れがなく脱気が良好だったとお客様から報告をいただいた時には安心しました。お客様からもMPBについてご評価いただいたき採用していただいたことは嬉しく感じました。」

製造担当:
「穴のサイズは顕微鏡で確認していましたし、きちんと穴が開いていることも確認していましたので脱気に関して不安はありませんでした。やはり内容物が微粉末であったので漏れるかどうか心配でしたが、サンプルの充填結果を聞いて安心しました。」

実際にMPBを使用いただいた効果は?

お客様:
「従来の内袋入り紙袋の概念を打ち破ったMPBを導入することで、充填後の封緘した製品の脱気が可能になり、パレットへの積み付けが安定しました。同時に充填効率が上がり、生産性向上にもつながりました。
また、積み付けが安定することにより製品パレットの段積みが可能になり、保管スペースの合理化が可能になりました。事例としましては、コンテナ内の積載効率が10%アップして喜ばれたお客様もいらっしゃいました。
包材の工夫でここまで合理化できるとは驚きでした。」