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「迷路シール袋」充填作業の苦労を大幅に改善します!

密封性 脱気 廃棄物削減 包装資材削減

山形県で唯一、飼料工場を保有し飼料の製造を行っている株式会社野川ファーム様。同社へ飼料包装用ポリエチレン重包装の機能袋「迷路シール」を納入しているのが私たちシコーです。
飼料の包装特有の課題についてご相談を受けたことがきっかけで誕生した「迷路シール袋」。
当時のお悩みから採用後の効果まで、野川ファーム・Y工場長様にお話を伺いました。

現在の問題点

包装した後が大変だった

迷路シール袋を採用いただく前は、どのようなことでお困りでしたか?

Y工場長様(以下、工場長と略):包装工程そのものは全自動ですが、袋に飼料を充填した後で醗酵が始まってガスが発生するんです。ガスへの対応が大変でしたね。

どういった作業を行われていたのでしょう?

工場長包装ライン上で空気穴を開けていました。ただ、そのままだとカビなどを引き起こす原因になりますので脱気・醗酵が終わったと判断した時点で強粘着のテープで開けた穴を塞ぐ作業を行っていました。2名で1.5時間くらい時間を取っていましたかねぇ。これがなかなか手間でした。それだけじゃなく、醗酵が終わったと思っても再び醗酵が始まることがあるんです。そうなるとパレット積みの周囲に巻いていたストレッチフィルムを外してテープを剥がす作業を行って、醗酵が終わったのを見計らって再びテープで穴を塞ぐ作業を行って…いやぁ、大変だったなぁ(苦笑)。

普通のポリエチレン袋(空気穴なし)で包装すると、醗酵の影響で袋がまるで風船のように膨れ上がってしまう。
(包装後1週間ほど経過した袋の状態)

その作業を行うことで、カビなどの問題は解決できていたのですか?

工場長:いや、完全じゃなかったですね。人の手で行っていましたし、平らなところへテープを貼る作業ではないので、うまく貼れていなかったこともあったんですよ。テープにシワが入ると、シワの部分にわずかながら空気の抜け道みたいなものができちゃう。そこからカビが発生することがありました。

改善ポイント

きっかけは醤油!?

脱気や醗酵対策で苦労されていたのですね。改良案について、何かイメージはあったのでしょうか?

工場長:はい。それは醤油ですね(笑)。

しょ、醤油…ですか?

工場長:そう、醤油です(笑)。当時、醤油の容器でイメージに近いものが開発されていて。そのパックを見て、「これいいなぁ」と思ったのがきっかけです。開封後の鮮度保持を目的に、注ぐと袋は しぼむけど内部に空気は入りにくい。結果、醤油の酸化を抑える…という容器です。同じ樹脂の容器ならポリエチレンの重包装袋でもできるだろうと何社かオファーしましたが、どのメーカーさんも早々にギブアップしました(笑)。ところがシコーさんだけは違ってて、いろいろと試作をチャレンジしてくれました。でも加工が難しかったんでしょうね。シコーさんも最初に相談した時、担当の方は“目が点”になっていましたよ(笑)。

桃栗三年、迷路シール袋も三年…

わたしたちも試行錯誤しながら”初号機”を完成させた訳ですが、最初に包装した時の印象は覚えていらっしゃいますか?

脱気が完了した迷路シール袋。
真空パックのように袋が中身に吸い付いているのがわかる。

工場長:覚えてますよ!包装後、脱気が始まって飼料を詰めた袋が真空パックみたいになった姿を見て、「うまくいくかもしれない」という想いになりました。反面、「こんなに真空パックみたいになったら中身が固まってしまうんじゃないか…」という心配もありました。実際、配合によっては固結してしまうものもありましたが、配合の微調整でクリアできました。ただ、手応えを得てからが苦労でしたね。

どんなところにご苦労がありましたか?

工場長:それはもう、シール!脱気に関わるシール部分ですね。当初はシールの部分が弱くて、内圧に負けてよく外れていました。迷路部分の製造はシコーさんでも一番苦労したんじゃないでしょうか。…で、シコーさんに改良してもらって、「ヨシ、これならいける!」ということで、一部の商品に迷路シールを採用してスタートしました。ところが今度は包装後にトラブルが起きてしまった。

袋詰めの後…ですか?

工場長:そうです。この商品は一旦、パレットに積んで保管しますが、小口配送など荷扱いする場面が多いんです。荷扱い時の衝撃で迷路シールの一部が外れてしまうことがよくありました。当時、私は営業に所属していて、『シールが外れている』、というクレームで呼び出されて対応することがちょくちょくありました。遠方の県に出張で回っての帰り道で、同じ遠方の県のお客様からシール不良のクレームがあると…気分的に凹んじゃうよね(苦笑)。

赤で囲んだ迷路シール袋のシール部分が、
当初は内圧や荷扱いの衝撃で外れていた。

この部分の改良は大変でしたか?

工場長:時間はかかりましたね。迷路シール開発のスタートが2015年。今の仕様になったのは2018年でしたから3年かかりました。どうしても醗酵が要素としてあるので夏場に状態を確認したいけど、夏を越えるとテストができない。時間がかかってしまって、「あぁ、もうダメかなぁ~」と内心、諦めかけていたこともありました。でも今の仕様になってシール不良がピタッと止みました。

迷路シール、バッチリよ!!

お使いいただくようになって約4年、どんな効果がありましたか?

工場長:当初の目的だった非効率な作業がなくなった、これは本当に助かっています。人手で、開けた穴にテープ貼りする作業、再度醗酵した際に同じ作業を繰り返す…なんて作業はなくなりましたから。
当然、ストレッチフィルムの無駄もなくなりましたし、テープも使わなくなりました。それとですね、今となっては笑い話ですが…。

こぼれ話、お聞きしたいです(笑)。

工場長:再度醗酵したのでストレッチフィルムを外してテープを剥がし、醗酵が落ち着いたらテープを貼り直してストレッチフィルムを巻き直します。後でチェックしたら、「あ!1個テープ貼り忘れてる!」なんてこともありました(笑)。そうなったら同じ作業をもう1回…合計で3回もやらなきゃならない(苦笑)。あと、さっきも言いましたけど、テープにシワができて上手く貼れていなかったら、そこからカビが発生して返品…ということもありました。そういうことが迷路シール袋になってからはなくなりました

その作業を2名で行っていたそうですが、今は他の作業ができますね。

工場長:はい。人件費の部分でも効果はありました。2名の手間がなくなった分、清掃に力を入れることができました。設備や場内の清掃を行うことで、より一層狙い通りの商品を製造できるようになり、飼料の品質向上にもつながっています

最後に迷路シール袋を採用しての感想をひと言お願いします。

工場長:採用から約4年も使っているので、今や野川ファームのスタンダード品ですね。感想?迷路シール、バッチリよ(笑)!!

課題解決の様子を動画でもご紹介

株式会社野川ファーム様

山形県天童市に1966年設立。山形県内では唯一飼料工場を持って飼料の製造・販売を行っている。
特許品も多く、高い加工技術を誇る。
また、農業資材など生産者向け商品の販売だけではなく、営農コンサルタント、収穫された山形の農産物の販売も行っている。

野川ファーム様公式サイト

株式会社野川ファーム (https://www.ngw.co.jp/farm/)

お問い合わせ先:【本社】0120-159-255 【酒田営業所】0120-76-0711

山形ふるさと便

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